海外ノマド向けのリモートワークプログラムは「究極のワーケーション」と言われます。中には、クルーズや列車での旅をしながらリモートワークを行うプログラムもあります。世界に数あるリモートワークプログラムの中で最も有名なのが、「HACKER PARADISE」(ハッカーパラダイス)です。実際にどんなプログラムが提供されているのか、参加するとどのくらいの費用がかかるのかなどを紹介します。
ハッカーパラダイスのモットー「WORK HARD. TRAVEL HARD.」
ハッカーパラダイス(https://www.hackerparadise.org/)が誕生したのは、2014年のこと。奇しくも、似たようなプログラムを提供してよく比較されるRemote Year(リモートイヤー)が創業した年と同じです。創業者は、大学時代の友人同士だったAlexey Komissarouk氏とCasey Rosengren氏で、中米を旅行していた際、ワークライフバランスを維持したまま旅をする方法を実現したいと感じたことから、ハッカーパラダイスの立ち上げに至ったとのこと。
「WORK HARD. TRAVEL HARD.」が、ハッカーパラダイスのモットーとして掲げられています。どのプログラムでも旅行をしつつ、仕事におけるキャリア形成も築き上げ、作業効率を高めることを目的としています。
ハッカーパラダイスの期間と参加費、その内訳は?
では実際に、HACKER PARADISEではどんなリモートワークプログラムが提供されているのでしょうか。
どのプログラムも2週間または4週間に設定されていて、いずれも期間が決められています。各プログラムの参加人数は大体20人~30人位です。
例えば、チェコ・プラハでのリモートワークプログラムの場合。2022年5月15日から6月11日の2週間とされていますが、開始時期は5月15日もしくは5月29日から選ぶことができます。1か月は長いと思われる人は2週間でも参加できるというわけです。
参加費用に含まれているものとして、清掃サービス付きの個室、コワーキングスペースの利用、現地の通信データSIM、現地でのファシリテーターによるサポート、専門能力開発、毎週のランチ会、地元の人々とのネットワーキングイベント、実践的なワークショップへの参加など。
どんな宿に泊まるのか、コワーキングスペースはどんな感じなのかもハッカーパラダイスのサイトで紹介されています。
気になる費用は、行先により多少差がありますが、2週間で1650 USD~、1ヶ月(4週間)で2290 USD~、3~12ヶ月と長期で参加する場合は1ヶ月あたり1890 USD~2190 USDとなります。
選べる行き先と参加期間、参加しやすさが特徴
行き先は、アルゼンチン・ブエノスアイレス、スペイン・カナリア諸島、ギリシャ・アテネ、メキシコ・メキシコシティ、ペルー・リマ、セルビア・ベルグラード、インドネシア・バリ、イタリア・パレルモ、ポルトガル・リスボン、タイ・チェンマイなど。大都市もあれば、リゾートもあって、ノマド自身が行き先を選ぶことができます。過去には日本が行き先として実施されたこともありました。
参加期間は、最低2週間から基本1ヶ月(4週間)、最長で12ヶ月(1年)です。2週間と短期間から気軽に参加しやすいのもハッカーパラダイスの特徴の1つ。
ハッカーパラダイスの公式サイトから、参加を申し込むことができます。その際、参加する前に、ハッカーパラダイスのチームとチャットを通じて簡単な選考を受ける必要があります。参加費の支払いは前払いで、参加が確定次第、開始日の1か月前までに支払います。
世界各地のプロフェッショナルなノマドと交流
ハッカーパラダイスの各プログラムでは、デジタルノマドが専門能力を開発するため、ワークショップなどの体験のほか、旅行先の現地の起業家、プロフェッショナルな職業の人々とのネットワーキング、地元のインフルエンサーとの意見交換などが盛り込まれています。国境を越えてグローバルで人脈が広がるのも魅力の1つと言えます。