2021年にポルトガルのマデイラ島に、世界初となるデジタルノマド村が誕生して話題となりました。美しい自然と暖かい気候で、デジタルノマドを惹きつけるマデイラ島の魅力や、デジタルノマド村の狙いについて紹介します。
マデイラ島とは
マデイラ島は、ポルトガルの首都リスボンの南西約1,000kmの大西洋に浮かぶ小さな島です。年間平均気温が約20度という温暖な気候、黒砂のビーチや透き通った海、険しい火山の風景で、「大西洋の真珠」と呼ばれている美しい火山島です。
名物のマデイラ・ワインや、世界遺産に登録されている照葉樹林、サッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドの出身地としても知られています。
マデイラ島の世界初のデジタルノマド村とは
2021年2月に、マデイラ島の南岸に位置するポンタドソルに、世界初のデジタルノマド村が誕生しました。このノマド村は、「デジタルノマド・マデイラ・アイランド(Digital Nomads Madeira Islands)」のパイロットプロジェクトの一部で、マデイラ地方政府と、起業家を支援する地元団体Startup Madeiraと共同開発されたもの。発案者は、グローバルなデジタルノマドコミュニティとコンサルティングを行う、NomadXのCEOであるゴンサロ・ホールです。
「デジタルノマド・マデイラ・アイランド」プロジェクトは、マデイラ島にデジタルノマドを誘致することを目的としています。マデイラ島は、息を呑むような風景、山、海の自然の美しさ、一年を通して過ごしやすい温暖な気候という、デジタルノマドのための素晴らしい条件を備えた場所。プロジェクトでは、デジタルノマドと地元の企業や住民を融合させ、社会的・経済的に地域に良い影響を与えるコミュニティを発展させる狙いがあります。プロジェクトは2024年まで、ノマド村は2022年の間、継続される予定です。
デジタルノマド村では、参加者は無料のコワーキングスペースの利用、宿泊施設探しのガイダンスが提供されます。デジタルノマドのSlackグループへの参加許可が与えられ、マインドフルネスやヨガのセッションから、ハイキング、ウォータースポーツまで、毎週開催される活気あるイベントに参加できます。デジタルノマド村では、デジタルノマドが少なくとも数カ月は、リモートワークを行いながら島で快適に暮らせるようにサポートしています。
デジタルノマド村に参加したノマドの年齢は、18歳〜80歳で、起業家、開発者、グラフィックデザイナー、プロジェクトマネージャー、弁護士、作家、コンサルタントといった人々から構成されています。デジタルノマドの平均的な滞在期間は、1〜3カ月となっています。
マデイラ島でのデジタルノマドの滞在地
マデイラ島での滞在先は、デジタルノマドのライフスタイル次第です。都市からノマド村、カントリーサイド、海辺、サーフスポットなど、さまざまな特徴のある地域から選ぶことができます。快適なホテルの割安なロングステイプランや、600ユーロからの手頃価格のコリビングスペースといった幅広い宿泊施設があります。
ポンタドソル
デジタルノマド村のあるポンタドソルは、トロピカルな雰囲気のヤシの木と遊歩道、絵のように美しいビーチが魅力の8,200人の人口の街です。マデイラで最もホットなスポットとして注目されているエリアです。
フンシャル
マデイラ島の最大の都市であるフンシャルは島の南に位置し、古いポルトガル植民地時代の建築、活気あるダウンタウン、さまざまなアクティビティが特徴です。16世紀のゴシック様式の大聖堂や、歴史的なアトラクションが楽しめる地区があります。
フンシャルはコワーキングスペースも多く、Cowork FunchalやDesign Centre Nini Andrade Silvaなどが人気のスペースです。
サンタクルーズ
15世紀から、サンタクルーズはフンシャルの北東に位置する、国際空港に近い小さな港町です。歴史的な教会やアクアパークといった見どころも魅力です。
HubRemotelyという2つのコワーキングスペースを利用できます。
マデイラ島のベストシーズン
マデイラ島は、一年を通して過ごしやすい温暖な気候のため、好きな時期に訪れることができます。ビーチやスキューバダイビング、ホエールウォッチングといったマリンアクティビティを楽しむのであれば、6月〜8月に訪れるのがおすすめです。
また、リモートワーカーのためのリトリートプログラムを提供しているThe Nomad Escapeが、2022年11月24日〜12月1日に、マデイラ島での「NOMAD ISLAND FEST」を実施予定です。